IASB、公開草案「全般的な表示及び開示」を公表

ポイント解説速報 - IASBは、2019年12月17日に公開草案(ED/2019/7)「全般的な表示及び開示」を公表しました。

IASBが、2019年12月17日に公表した公開草案(ED/2019/7)「全般的な表示及び開示」の概要を解説します。

ポイント

本公開草案は、IAS第1号「財務諸表の表示」を新たな基準に置き換えることを提案している。本公開草案の主な提案は以下の通りである。

純損益計算書の構造

  • 純損益計算書において、営業損益等の小計を表示することを求める。
  • 純損益計算書において、収益及び費用を営業、投資、財務等の区分に分けて表示することを求める。
  • 持分法適用投資を企業の主たる事業活動と不可分なものと不可分ではないものに分類し、これらの投資に係る収益及び費用を区分して表示することを求める。

集約と分解表示

  • 財務諸表で表示する項目の集約及び分解表示の原則や指針を導入し、特に「その他」のような項目を表示する際の指針を示す。
  • 通例でない(同じような種類及び金額の収益及び費用が今後数年間に発生しないことが合理的に予測され、予測価値が乏しい)収益又は費用に関する情報を注記で開示することを求める。

経営者業績指標

  • 経営者が定義した業績指標(経営者業績指標)を、財務諸表利用者との公のコミュニケーションにおいて財務諸表外で用いている企業は、IFRS基準が定義する小計又は合計との調整表を注記で開示することを求める。

キャッシュ・フロー計算書

  • 営業活動から生じるキャッシュ・フローを間接法により表示する場合の調整の出発点を、新たに表示が要求されることになる小計である営業損益に変更する。
  • 利息及び配当金の表示において認められている選択肢を削減する。

PDFの内容

I. 本公開草案の背景

II. 本公開草案の概要  (1) 純損益計算書の構造  (2) 集約と分解表示  (3) 経営者業績指標(MPMs)  (4) キャッシュ・フロー計算書  (5) 他の基準書の主な改訂  (6) 移行措置及び適用日

III. 参考情報

参考情報へのリンク(外部サイト)

英語コンテンツ(原文)

執筆者

有限責任 あずさ監査法人 会計プラクティス部

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